2006年10月の一覧
竹富島三日目(2)(種取祭、夕日、たるりや)
一度宿に戻って少しまどろんだ後、再びビーチサンダルをひっかけて「のろのろ」と竹富島集落の白砂の道を歩きながら、お祭会場へ。
お祭会場は宿から歩いてほんの3〜4分のところにあり、宿を立ち出ると、もう祭の音が聞こえてきました。集落全体が祭りムードになっていて、なんともいい感じです。
お祭会場では11時頃から6時過ぎまで、全く休みなく次から次へと踊り、狂言、劇など様々な芸能が舞台で繰り広げられます。しかしどれも竹富島の言葉で演じられるため、全く何を言っているのか私にはわかりませんでした。日本語というよりも、韓国語のような感じでしょうか。でも要所要所で会場がどっと笑うため、きっと地元の人達はあの言葉がわかっているのでしょう。すごいです。
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会場が混んでいて座ることも出来なかったため、一時間ほどみたところでギブアップし、再び一人でのんびりと島内散歩をしながら海辺に行ってきました。
向かったのは夕陽の名所「西桟橋」です。
着いたのは日没の1時間ほど前だったのですが、既に人がだんだんと集まりだし、大騒ぎしているグループもいたため、海岸沿いを北上し、誰も居ない静かな場所へ移動。
ここまで来ると、かすかな風の音と、浜辺に打ち寄せる波の音が心地よく聞こえてくるだけでした。なんとも静かで平和な時間です。もうここまでは会社のあの○○のストレスも全く届きません。
浜辺に一人で座り、ぼーっとしていると、だんだんと太陽が西表島に近付き、西の空が朱色に染まってきました。
こんなのどかで平和な時間を何故日常では持てないのでしょうか。やろうと思ったら出来るのではないかと思うのですが。
やがて太陽が真っ赤に染まり、その姿を西表島に完全に隠してしまうと、空も周りの景色も薄紺色に変わり、風も急に涼しくなってくるのでした。自然の変化を肌で感じます。
夕食は宿の仲間と一緒に、集落北部にある野外レストラン「たるりや」へ。
いつもは夕食は民宿で食べるのですが、お祭の今夜だけは宿の人々もお祭に出てしまうため、夕食は出ないのでした。
しかし「たるりや」もお祭り中ということもあり、メニューは「ソーキ蕎麦」(500円)のみ。選択の余地もなく、それと生ビール(500円)をいただきました。
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竹富島で食べるソーキ蕎麦はどこで食べても美味しく感じます。ここのものも、ダシの効いたスープがとても美味しかったです。野外で食べる美味しさもあるかもしれませんが。
しかし野外で食べる食事というのは美味しく、そして楽しいものですね。
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竹富島三日目(3)(種取祭の世乞い)
そして夜はいよいよ待ちに待ったお祭の夜のイベント「世乞い(ゆーくい)」です。
世乞いとは、島民が集落の家々を訪問して感謝のお祈りをし、歌を歌い、お酒と食べ物を振舞われるというものです。このイベントは舞台芸能が終わった直後の6時半頃から始まり、終了はなんと3時半頃。そして参加していた島民たちは、家に一度帰ってシャワーだけ浴び、5時からは二日目の祭に突入するという、すごい強行軍なのです。
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本来は島民のための儀式なのですが、我々一般人も参加してよいということで、私もちょっと興奮しながら参加してみました。
世乞いは東、西、仲筋という三つの集落ごとに行われます。
行列の先頭には「神司(かみつかさ)」の女性が歩き、その後を集落の人々、そして我々一般人が並び、島の唄を歌いながら真っ暗な砂の道をゆっくりと歩きます。
唄は竹富の言葉で出来ているうえに、歌いまわしが難しいため、一緒に歌うのは非常に難しかったです。しかし時折一緒に歌えた時は、島の人達との一体感や高揚感を味わうことが出来、とても嬉しく感じました。
受け入れる民家の前に着くと、その民家の人達が玄関の前で「おいでおいで」をするような踊りをし、こちらもそれに応える踊りをし、さらに唄も踊りも盛り上がります。
民家の庭に入ると、みんなで輪になって唄を歌い、踊り、胴上げをし、そして家の中に入ってゆきます。
竹富島の民家は窓を開け放すと、ほとんど柱だけになってしまうような(超)開放的な構造になっています。そこに島の人達と一部の一般人が上がり、あぶれた一般人たちは庭に敷いたゴザの上に座らせてもらうのです。
ちなみに、この時点でかなり多く(50人くらい)の一般人がいたのですが、最後の石垣島に戻る連絡船が10時過ぎに竹富島を出向するため、島に宿泊していない人達はそれで帰ることになります。
一軒目ではあまりに一般人が多かったため、庭のゴザにも私は座ることが出来ず、お振る舞いを頂くことが出来ませんでした。
これは最終船が出て人が減るまではダメだと思い、一度宿に戻ってシャワーを浴びて寝る準備をし、再び10時前に参列。
この時、集落内のどこで世乞いの行列がいるのかを探すのがちょっと大変だったのですが、時折かすかに聞こえてくる歌や太鼓の音をたよりに歩いていったら見事に探し当てることが出来ました。
そして、今回は見事に民家に上がりこむことが出来ました。
まずは神棚に向かって二拝二礼(?)をし、ちょっと長い唄をみんなで歌います。そしていよいよお振る舞いです。
ここでまず出てくるのが「ピンダコ」。にんにくの漬物(酢、醤油など)と蛸を小皿に盛ったものです。にんにくは「必ず芽が出る」、蛸は「末広がり」「(福を)吸盤でくっつける」という意味で、両方とも縁起物なのだそうです。
そして、このピンダコが非常に美味しかったに驚きました。にんにくの香りとシャッキリとした歯ごたえ、旨みが酢や醤油につけることによって引き立てられており、その刺激的なにんにくを優しく蛸が受け止めてくれていました。これは自宅に戻っても作ってみたいものです。
しかし世乞いでは10件以上の民家をまわるため、一軒で5粒のにんにくを食べたとしたらその合計はなんと50個! 鼻血が出そうですし、翌日はほとんど人間がにんにく漬け状態になっていることでしょう。まあみんな同じだからいいか。
世乞いは前にも書いたように延々と続くのですが、私は11時半頃に宿に戻り、しばらく庭のテーブルでみんなとおしゃべりをした後、12時過ぎに寝ました。
同室のDちゃんは最後まで付き合ったそうです。たいしたものです。
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2006年10月29日 日曜日
竹富島四日目(種取祭、竹の子、ビーチ、ゆんたく)
竹富島も今日で四日目。
今日はお祭の二日目、後半です。一日目と同じように朝から庭の芸能が、昼前からは舞台での芸能が行われました。
今日は庭での芸能をもっと良く見るために、朝食が終わるとすぐに会場に行き、最前列のかなり良い場所をゲットしました。
庭の芸能が始まると、会場を埋め尽くした観客が一斉にカメラやビデオ、携帯カメラを向けるのがちょっとおかしかったです。まあ私もその一人なのですが。
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庭で繰り広げられる踊りは、竹富島の歴史や島民を知る上でとても興味深かったです。
民族衣装の腰には草刈り鎌が差され、手には鍬。昔はこういった祭が島民の大きな、そして数少ない楽しみだったのだろうと思いました。
ちなみに竹富島では年間22回の祭事があるのだそうです。
会場をお昼前に出て、ランチに向かう途中、出番を終えた若武者姿の男性をつかまえて記念写真をパチリ。ちょっと嬉しかったです。
出番を終えて家に帰るお父さんが子供の手を引いているのがいい感じでした。
ランチは、ほとんどのレストランが休みのため、レストラン「竹の子」の店頭で売っていた「焼きビーフン」と生ビールを、ガーデンテーブルで頂きました。
この頃からだんだんと風が強くなり、焼きビーフンがひっくり返ってしまった時にはショックでした。(でも拾って食べましたが…)
焼きビーフンは小エビや牛肉が入っており、まったりとした味わいがなかなか良かったです。青空の下で生ビールがあるので、私は幸せ〜。
その後手提げ袋にモンキーバナナと缶ビール、日傘、レジャーシートを詰め、顔全面を覆う通称「ガッチャマンサンバイザー」をしてビーチへ。誰も居ないところを探してシートを広げ、iPodで島唄を聴き、バナナをつまみに缶ビールをゴクリ。うーん、この開放感はたまりません。
しかし日差しが出ると非常に暑く、短パンで来たので足が日焼けするのを防ぐためにタオルやシートを足にかけ、黒い日傘を差すガッチャマンの私は、どう見ても相当異様だっただろうと思います。おじさんと若いカップルが私の前を通過したのですが、ちょっと緊張しました。
一時間ほどその場でゴロゴロしていたのですが、風が強くなってきたのと、おしっこをしたくなってきたので宿に戻ることに。その頃から急激に眠気が襲ってきたので、宿で2時間近くうとうとしていました。なんとも「ゆるい」時間が過ぎてゆきます。
今日の夕食は宿で頂きました。
頂いたのは、笛吹き鯛の煮付け、イカ刺身、冬瓜と鶏肉のお澄ましなど。どれも美味しく、缶ビールを飲んでいると眠気も解消されてどんどん元気になってゆくのがわかりました。
夕食の後にシャワーを浴び、夜はお楽しみの「ゆんたく」タイムです。
今日は庭のテーブルを囲んで15人以上の人が集い、泡盛を飲みながらいろいろな話に花を咲かせました。話題で一番多いのは、旅に関することです。
旅先で知り合う人達は旅行のつわものがとても多く、4年間で200回沖縄に来た人、竹富島から東京に帰るのに(長距離路線を乗りたいが為に)札幌経由で帰った人、世界中を旅している人などの面白い話をたくさん聞けました。
また今回の旅行で最高に面白かったのは、妻子を自宅に置いて一人で竹富島に来たMさん。お祭会場で後ろから肩を押す人がいるので振り向いたところ、なんと妻子がそこに立っていたのです。
奥さんと娘さんは、Mさんを驚かせるために、ずっと前から計画を立て、Mさんを一人で竹富島に行かせた後に子供と一緒に竹富島に行き、突然現場に現れたのだそうです。
そうと知らぬはMさんのみ。現場での驚く姿が目に浮かぶようで、夜はその話で大盛り上がり。計画をたてながらずっと黙っていた奥さんと娘さんはすごいと思いました。
また、プロの写真家が宿に二人泊まっていたのも刺激的でした。
一人は「島の時間」などの写真集を出している山下恒夫さん。
海辺でローライの二眼レフを使って写真を撮っていたので、ただものではないと思っていました。
[山下さんのサイト]
もう一人はアラスカやモンゴルで雄大な自然や人々の暮らしを撮影しているという赤坂啓さん。沖縄の写真も撮り続けており、八重山の人々や文化に対する造詣も大変深く、三線や島唄も見事にこなしてしまう方です。
[赤坂さんのサイト]
私も写真は好きなのですが、アマチュアとプロでは大違い。写真で食べている人というのはほんとにすごいことだと思います。
今夜のゆんたくでは三線を弾ける人が五人もいました。
八重山にいる時に聴く音楽はやはり何といっても島唄に三線に限ります。暖かい空気の中、緩い時間が流れ、その中で「トンテントンテン」とゆっくりとした三線の音色が聞こえてくると、気分はもうすっかり八重山。このシチュエーションではカヴァキーニョではいけません。ウクレレもいのですが、やはり三線でしょう。
素敵な仲間に囲まれ、泡盛にシークワーサーを搾り入れ、三線と島唄を聞きながら夜は更けてゆくのでした。1時就寝。
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2006年10月30日 月曜日
竹富島五日目
昨日の夕方頃からだんだんと雲が広がり、今日は朝からどんよりとした空模様でした。
真っ青な南国の空も最高なのですが、実はこういった時の竹富島も落ち着いた雰囲気でいいものです。
こんなときは、宿の外テーブルに座り、みんなで静かに話をしたりお茶やコーヒー(もちろんビールも)を飲みながらくつろぐのが一番。
日常では味わえない「ゆるい」時間が過ぎてゆきます。
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また、今日はお祭りの後ということで、人も急激に減り、静かな雰囲気に包まれていました。
小浜荘でも今日はたくさんの人が自分たちの家に帰ってゆきました。
誰かが帰る時には、みんなで見送りをします。
見えなくなるまで手を振り続け、やがて手を振り終わると
「また少し減ったね」
などと言いながら宿にぞろぞろと戻ってゆきます。
しかし帰る人もいれば来る人もいます。やがて今度は少しずつ新しい人が宿に到着し、
「こんにちは。どこからですか?竹富は何回目?」
などという会話が始まるのでした。
お昼はまだ残っている人たち5人でまた「竹の子」に行ってきました。
まずは定例の生ビールで乾杯。
今日頂いたのは「焼きそば」です。これは八重山そばに使っている太い麺を使った焼きそばで、ソース味に仕上がっています。
今日は普段よりもソースが濃過ぎたようで、いつものダシのきいた薄味の方が美味しいようでした。
午後は宿のパソコンでブログの原稿作りをしていました。
小浜荘の良いところの一つとして、共用のネット環境があることがあります。128KbpsのISDNですが、これがあるのでメールチェックも原稿入力も出来ます。ブログのアップもちょっとやってみました。
旅行にから家に帰ると、大量のメールやブログ書きが待っていて大変なことになるのですが、こうやって旅行中に少しずつこなしてゆけば帰った時が楽ですね。
でもほんとは旅行中はあまりパソコンには触りたくないというのが本音です。これだけ恋人のようにパソコンを愛している自分がこうなるのは、ちょっと意外でした。
夕食はエビフライ、マグロ刺し身、カボチャの煮物、もずく酢、鶏肉のおすましでした。
マグロは石垣島近海で捕れた生のマグロです。新鮮で全く水っぽくなく美味しかったです。エビフライは竹富島特産の車海老かと思ったのですが、ブラックタイガーでした。でもきちんとエビに衣を付けて揚げており、これも美味しかったです。
おすましの中には「ピーヤシ」という沖縄特産の植物の葉っぱが入っていました。ピーヤシは島コショウの材料で、この葉っぱもハーブのような心地よい香りがありました。
小浜荘はお料理をどれもきちんと作っており、私が共用パソコンで作業をしていると、近くの台所の換気扇から悩殺的なダシの香りがしてきました。
お料理を作ってくれている皆様有り難うございます。
そして夜はまた「ゆんたく」です。
今日は昨日より人数もぐっと減り、静かなゆんたくになりました。
私が最初に竹富島に来て、顔全体を覆うサンバイザーをして自転車で縦横無尽に走り回っている[姿]を目撃した人がいて、その話でしばらく盛り上がりました。
やはりかなり変な人に映っていたようですね_| ̄|○
さあ、明日はもう最終日。悲しい〜。
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2006年10月31日 火曜日
竹富島六日目最終日
いよいよ今日は最終日。
旅行中はものすごく時間がゆっくりと過ぎてゆくような気がします。既に東京の家は遥か遠い過去の出来事のようにすら感じます。
しかしそこにもう戻らなければいけない。
こういう時に、しみじみと時間の経過を感じます。
朝起きると、顔を洗い、お化粧をし、部屋に散らばった荷物をまとめました。
私が泊まった部屋は離れの4畳間。前回の竹富島旅行で知り合ったDちゃんと同室です。
Dちゃんは積極的で行動的でよく気がついて記憶力も良く、竹富にも頻繁に来て、非常に多くの知人を作っているすごい人です。たいしたものだといつも感心します。
私の人生を振り返ると、こういう人に要所要所でお世話になり、影響されて生きて来ました。ありがたい事です。
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宿を10時半頃に出て、来た時と同じ連絡船で石垣に渡りました。
11時から2時過ぎまで市街を歩き回ってお土産を買いました。いつもながらお土産買いはちょっと大変です。
お昼はゆっくり食べている時間もなく、コンビニ(ホットスパー)で買った「ポーク玉子おむすび」と「さんぴん茶」をバスターミナルのベンチで頂き、そのままバスで空港へ。
簡単なランチだったのですが、スパムミートと玉子、そしてマヨネーズがとても良くあっていてすごく美味しかったです。南国の味ですねー。
帰りの飛行機の中で、往きと同じようにビールを注文すると、なんとその選択肢の中に「プレミアモルツ」が入っていました。しかも値段は他と同じ500円(おつまみ付き)。嬉しいではないですか。
すっきりとした飲み口のプレミアモルツをごくりと飲み、ナッツとチーズのおつまみをかじり、楽しかった旅行の思い出に浸る私なのでした。
ああ、楽しかったです。
東京でのストレスフルな毎日の中でも、心のどこかでいつも三線の音が流れ、ゆっくりと竹富島の白砂の道を歩いていたいと思います。
次に行くのは来春かな〜。