カテゴリー「読書」の一覧

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2007年01月15日 月曜日

ウェブ人間論(梅田望夫 /平野啓一郎)


 ウエブ女友達のIさんに薦めてもらった本です。
 これが実に面白く、最近すっかりアホウになってしまった私の頭を「コンコン」とノックしてくれました。
 
 梅田望夫氏は、ベストセラー「ウェブ進化論」の著者。これに対して平野啓一郎氏は芥川賞作家。
 この二人が近年のウェブの世界を鋭く議論します。

 Googleがウェブ世界の姿を変え、ブログやSNSなどのWeb2.0的なサービスが広がる中、人はどのように生き、変わってゆくのか。テクノロジー寄りの考えをする梅田氏と文学的哲学的視点からものを考える平野氏の議論は実に刺激的でした。

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 内容もさることながら、この本は私がしばらく忘れていた「考える楽しみ」を思い出させてくれたと思います。
 インターネットやマルチメディアなどの普及で、我々をとりまく情報量は飛躍的に増大しています。しかしそれに反して、私は以前のように「考える」という時間をすっかり持たなくなってしまっていました。
 以前は、本を1ページ読むとしばらく考え込み、書かれている内容を自分の場合に当てはめ、様々な記憶の引き出しからパーツを取り出してはいろいろなことを考えていました。
 この本はそんな「考える楽しみ」「知的好奇心」を再び呼び覚ましてくれたと思います。

 今年は、片手に本を、片手に麦焼酎を持って、知的ライフを少しでも過ごせればと思いました。
 Iさん、いい本を教えてくれて有り難うございました!
 
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2007年01月17日 水曜日

好かれる方法〜戦略的PRの発想

(「納豆消失」から続く)
 実は今「好かれる方法〜戦略的PRの発想」という本を読んでいるのですが、今回の納豆消失が、まさにこの本に書かれている「PR」の良い実例なのです。

 私はこの本を読むまで、「広告」と「PR」の違いを知りませんでした。
 「PR」とは「Public Relations」の略。つまり公(Public)に対する関係性(Relations)を良くするというのがその本質なのだそうです。うーん、まだわからん。

 「PR」では、「広告」のように直接的に商品やサービスなどを宣伝するのではなく、そのものの存在や素晴らしさを多くの人に知ってもらうために、様々な活動を行います。
 新商品を使ったカフェを作る、新規開店のために住民サービスを行う、学会を設立する、はたまた川の掃除をするなどなど。

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 それらの活動がうまくゆけば、お店の近隣住民にそのお店の存在が知られたり、イメージが向上したりします。またメディアにも取り上げられ、多くの人に知ってもらうことになるのです。

 企業などが直接行う広告と違い、PR活動の結果知れ渡った情報はずっと高い信頼性が得られるのが普通です。

 実は現在広く知られている商品や流行などは、このようなPR活動の結果であることが少なくないそうです。
 自民党の圧勝、キシリトール、そしてあの多摩川の「たまちゃん」まで。

 この本では、このPR活動をするために大切なことが惜しみなく書かれています。
 著者は長年PRのプロとして活躍してきた人だけに、その紹介の仕方も文章の書き方も実に見事。読んでいるうちにどんどん引き込まれてしまいました。

 PRを行うためには、商品やサービスの魅力や本質をとらえ、何をアピールするかを絞り込むことがまず重要です。
 そして内容を分かりやすくし、メディアが記事にしたくなるような”魅力”を持たせ、ストーリーを作り出すなどによってメディアに取り上げてもらい、しかも自分たちがアピールしてもらいたい方向で紹介してもらいやすくするのです。うーん、うまい!
 実は今回の「納豆消失」も、陰ではもしかしたらこうしたPR活動があったのかもしれません。

 本著のタイトルが「好かれる方法」とあるように、PR活動の本質は「Love me(私を好きになって)」、つまりいかに多くの人にその商品やサービスを好きになってもらうかです。
 そしてその前に、まず自分自身がそれを愛することが大切なのではないかと思いました。

 このことはビジネス全般に当てはまるだけでなく、人間関係など、広く人生全般に活かせてゆけることなのではないかと思います。

 この本も友人のIちゃんのお勧めです。
 いい本を今回も有り難うございました。

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2007年01月23日 火曜日

フリーズする脳 思考が止まる、言葉に詰まる

 かなり衝撃的な本でした。

 数年前くらいから、私は自分が「アホウ」になってしまった気がしてなりませんでした。
 人と話しても内容が頭に入らない(その結果覚えていない)、思考がまとまらない、ひどいときには考え事の途中で何を考えていたのかを忘れてしまったこともありました。

 そんな時に出会ったのがこの本です。
 まず冒頭に書いてある文章にがく然としました

「たとえば、一日中パソコンに向かっている仕事。隣の席との間はパーティションで区切られ、耳にはヘッドフォンを当てて音楽を聴いている。コミュニケーションは基本的にメールで行う。思い出す代わりのようにインターネットで検索する。計算などの雑多な思考作業は道具に任せる。そして、仕事を終えて家に帰ってくると、家族と話すこともなく、テレビを見て寝てしまう……。
 こういう環境の中で、脳は、ある種の訓練の機会を劇的に失っている可能性があります。」

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 がーん! まさにこれは私のことではないですか。
 さらに読み進めて行くと、思う当たることが次々に出てきました。

 脳というのは、基本的に怠けたがるものであり、高度な使い方をしていないと、どんどんその能力を失って行ってしまうものなのだそうです。

 インターネットが普及した結果、何か調べものをしようとした場合、以前ならばかなりの工夫と労力が必要だったのですが、今は検索一発で結果が出てしまいます。しかもそれは「お気に入り」に入れておけばいつでも引き出せるため、覚えておく必要はありません。
 手で字を書くこともなくなり、テレビやネットからは完成した情報が溢れるように流れ続けています。

 そんな中、確実に現代人は脳の使い方が以前とは変わってきており、その結果として20〜30代からいわゆる「ぼけ」た状態になってしまっている人が増えているのだそうです。

 長い話が出来ない、理解出来ない、何かを話そうとしても頭の中が真っ白になり「フリーズ」してしまう…。などなど。

 確かに手で字や図形を書く時と、パソコンで入力している時はかなり違った能力を使っているような気がします。
 ネットサーフィンをしている時は高度なことをしているようで、実は受け身の刺激ばかりで、ほとんど何も考えていません。
 また以前のように、記憶の引き出しから取り出した様々な知識を自分で組み立てていろいろなことを考えられるようになりたい。

 幸いにも、この本には「ぼけ」から脱出するための方策もいろいろと書かれていました。
 まず私はその中の一つとして、本を読んだりテレビを見た後、また人と話した後にその内容を出来る限り思い出し、出来たら手でそれを書いてみたいと思っています。

 楽なことばかりしていると頭はどんどん退化してしまいます。
 今それに気がつけたのはきっと幸せなことなのだろうと思いました。

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2007年01月27日 土曜日

ハンバーガーを待つ3分間の値段—ゲームクリエーターの発想術

 「ザ・タワー」「シーマン」などの人気ゲームを開発したゲームクリエーターの本です。
 ちょっと意味ありげなタイトルが示すように、日常の中で見過ごしてしまうような「ほんのささいなこと」に疑問を持ち、そこから人々の要求や物事の原理などを探り出そうという本でした。

 私は”人生をいかに楽しく過ごせるか”は、”子供の時のような好奇心”をいかに持ち続けられるかが一つの大きなポイントだと思っています。
 コカコーラはなんで赤いんだろう、何で人はただの水にお金を払うのだろう、何で行列で待たされるのは辛いのだろう…などなど。
 そんな疑問の中にビジネスの芽がたくさん隠されているのです。

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 行列で待たされてイライラするのは「自分の未来を選択する自由を奪われた」というところに原因があると言います。
 30分待たされて何の連絡も無い時、人はイライラします。しかしその時に携帯で「あと30分遅れる」と連絡があれば、その後の30分間の選択権は自分に移り、イライラすることはありません。
 逆に、そのような自由な選択権こそ人が潜在的に求めてることと言えるのでしょう。

 日常の中にたくさん潜んでいる疑問と、それを考察する楽しさ。そして世の中で多くの人の心を捕らえヒットするものは人のどんな気持ちに訴えかけているのか。
 そんなことをたくさん考えさせてくれる本でした。

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2007年01月30日 火曜日

カレーを作れる子は算数も出来る(木幡寛)

 最近、すっかり”アホウ”になってしまった自分の頭に危機感を感じていたときに出会った本です。
 書いたのは、自由の森学園校長を経て、現在はフリースクールで子供たちに新しい教育を提供している、木幡寛氏。
 「料理と算数の間に一体どんな関係があるのだろう?」
 タイトルを見て一気に興味が沸き上がりました。

 木幡氏によると、カレーライスを作る過程には、注意深い「観察能力」やレシピに沿って料理の流れを実行する「パターン認識」、「量の認識と把握」などなど、算数で大切とされる「物事の”後先を考えて行動できる力”」(論理的思考能力)が凝縮されているのだそうです。

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 氏の教育方針は、記憶するのではなく、何故だろうと疑問を持ち、物事の本質を捕らえ、自分で工夫して問題を解決してゆくというもの。
 先日、NHK「インドの衝撃 わき上がる頭脳パワー」を見てかなり衝撃を受けたのですが、インドの教育方針はまさにこれと同じものでした。
 
 本の中では、様々な角度から算数的な物事の考え方や楽しさを紹介してありました。

・8×4-8という計算で、かけ算を先にする本質的な意味。
・卵の形が楕円なのは何故? 
・「ミカン→◇→ジュース」で、◇に当たる部分が「関数」。では12345678→◇→12232424 の◇は何?
・左下の図で、黄色いドーナッツ部分の面積は?
・右下の図で大根をひもで縛って持ってつり合っている時、右と左では重さは同じ?

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 などなど。
 他にも、1ヤードはイギリスのヘンリー一世の鼻先から親指の長さ、1メートルは地球の円周の4000万分の1などという面白知識もありました。

 ずいぶん長いこと算数や数学というものから遠ざかっていたのですが、本の中に出てきた多くの問題が、忘れてしまっていた瑞々しい知的好奇心を呼び覚まさせてくれ、錆びついて動かなくなった脳みそが少しずつ動き出すような爽快感をおぼえました。

 子供のいる方はもちろん、ちょっと頭に油を注してみようと思っている方にも良い本なのではないかと思いました。

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2007年02月06日 火曜日

ウェブ進化論

 現在、まさに進みつつあるウエブの大変革をわかりやすく的確に示した書籍として、昨年大ヒットした本です。
 著者は、先日読んだ「ウエブ人間論」の梅田望夫氏。
 溢れんばかりの知識と経験、そして鋭い洞察力でぐいぐいと私を引きつけてくれました。

 本著では、グーグル、ロングテール、Web2.0、ブログ、オープンソースといった、現在まさにウエブの世界を席巻しつつある企業やテクノロジーについて、それらが何故すごいのかを解説し、今後10年間で起こる「これまでのアナロジーでは理解出来ないような」ウエブ世界の大きな変化について述べられていました。

 とにかく、読んでいてワクワクドキドキする本でした。

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 Web2.0の世界では、ウエブが巨大なデータベースとして社会的インフラになります。
 そして、ブログ、mixiなどのSNS、Wikiなどを通じてそこに誰もが参加出来、今まで表現手段を持たなかった巨大な数の人々が知の集合体として機能し出すのです。

 巨大な数の知の集合体がネットワークで結ばれることにより、様々な面で社会の構造が変わってきます。
 大企業や強い権力によって集中的に支配されてきた情報は、不特定多数へと拡散し、今まで日の目を見ることの無かった「ロングテール」の人々や商品が表舞台に出てきます。
 また、今まで手元に置いておいた様々な情報はウエブ上に置かれるようになり、そこで共有され、様々な広がりを見せるようになるのです。
 やがて近い将来には、手元のパソコンでやっていたワードやエクセル、地図、スケジュール、メールなどもウエブ上で全て行うようになるかもしれません。
 そして、それらの情報はネットを介して、今まで想像出来なかった広がりと活用がなされるようになるのです。

 そんな世界がこの先10年の間に実現するのです。
 その時世界はどう進化するのか。

 そんな期待と興奮を感じさせてくれる本でした。

 

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2007年02月14日 水曜日

ことばと文化(鈴木孝夫著)

 言語と文化の関係を分かりやすく書いた名著です。
 実はこの本は高校生の時に読み、非常に感動しましたことがあります。
 それからウン十年が経った今、どのような感想を自分が持つのか、とても興味深くページをめくり始めました。

 普段全く意識せずに使っている「言葉」ですが、その裏側には様々な文化的な要因が隠されています。
 例えば、「beautiful」は「美しい」と訳されるため、日本人は外国人が「beautiful」と言っている時、日本での「美しい」という概念で「beautiful」を解釈します。
 しかし実は文化が違えば、両者の意味する範囲というのはかなり異なったものなのです。

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 また、「物が先にあって、そこに名前が付くのではなく、名前を付けることによって物ができ上がる」という考え方も(少々哲学的ですが)とても興味深かったです。
 時計、カメラ、鼻、電話、海、雲…、なんでも名前があてがわれることによって初めて存在するのであり、もし言葉がなければ渾沌とした世界があるだけなのです。
 これは、物ではなく概念的なものならなおのことでしょう。
 そして、ここでも名前がつけられる基準、範囲などは文化によってかなり異なってくるのです。

 唇とripは日本と西洋ではその範囲はだいぶ違います。机、座卓、table、deskのそれぞれは、日本や西洋の文化様式をそのまま反映し、その意味する範囲も異なります。カレーと言っても、インド人と日本人ではその内容はだいぶ違っているかもしれません。
 言葉というのは文化を映し出す鏡のようなものと言えるのです。

 また、後半では人を指し示す言葉について詳細な考察が行われており、これも非常に面白かったです。
 我々日本人が自分や相手を示す時に使う人称名詞は、西洋などの外国とかなり異なっています。
 一人称は英語ではIですが、日本語では”相手によって”僕、私、お父さん、お母さん、おばさん、先生など実に様々に変化します。
 また二人称も、あなたという言葉が使われるのはきわめてまれで、お父さん、先生、お姉さんなど、相手の立場を示す言葉が使われるのです。

 そこでは

1)現在の日本語には、目上の人に対する二人称は存在しない
2)「貴様」という言葉がかつては相手に対する敬意を持ったものだったが、時間が経つにつれて見下す言葉になったように、全ての人称代名詞はだんだんと格を落としてゆく。これは日本においては本来人称代名詞を使うのはタブーであることが原因になっている
3)日本人が自分や相手を呼ぶ時、それは常にその場にいる(いないこともある)最年少者から見た立場の呼び名を使う。例えば自分の娘と孫がその場にいるとき、娘のことを「ママ」と呼んだり、孫のことを「わたし」と呼ぶ。

 と言ったとても興味深い現象が見られると書かれてありました。

 個人的には、英語で会話をする時、年下でも先生でも皆一様に「you」と呼べることにちょっとした解放感を感じます。

 普段気にすることはありませんが、こういったことに興味を持ち、わくわくするのはとても気持ちの良いことだと思いました。
 知的好奇心をくすぐってくれる一冊でした。

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2007年02月25日 日曜日

Web2.0でビジネスが変わる(神田敏晶)

 現在ウエブ界で起こりつつある様々な変化がビジネスにどう影響を与えるか…。それを分かりやすく解説してくれている本でした。
 
 一人が一日に見る広告はなんと3万回になるのだそうです。しかしそのほとんど(というかほぼ全て)が記憶にとどまることはありません。
 企業が作り出す”一方的”で”ターゲットが絞られていない”広告がなんと無駄に使われていることでしょう。
 HDDレコーダーが普及し、テレビコマーシャルをスキップしてしまう視聴者も今後ますます増えることが考えられます。何百万円もかけた新聞や雑誌テレビなどの広告の効果がだんだんと減少しつつあるのです。

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 その一方で位置づけが高まってきているのが、検索とリンクした広告や、ブログなどの消費者が作り出すメディア(CGM)による情報です。
 その情報を必要としている人は必ずいます。情報や製品を必要としている人に、いかに最新の技術を使ってその情報を届けるか。それが今後のビジネスを成功させるために必須事項なのです。

 私はこの本を読んでいて、技術を使った無駄のない”マッチング”ということが今後の一つの大きなキーワードになると感じました。
 例えば郵便書き留めですが、日中不在がちの人の家には何度も配達員が来たり、何時に来るとも知れない配達員を待って何時間も自宅で待機しなければいけません。
 大病院での診察は3時間待って診察はたったの3分です。
 このような中にも技術を使って無駄をなくす可能性がたくさんひめられているのでしょう。

 著者はWeb2.0時代のサービスのキーワードとして

1)いつでもどこでも使える
2)「共有」から価値が見つかる
3)企業からユーザー主体へ
4)趣味は実益を兼ねる
5)マスとニッチの関係が変わる

 の5つをあげ、その内容について本書の中で詳しく解説していました。
 どれもとても大切なことだと納得させられました。

 先日の「ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる」も良かったのですが、こちらはもう少しビジネス寄りに立った本だと思いました。

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2007年03月01日 木曜日

「乗り物酔い」撃退ブック—遠足も旅行もドライブも楽しくなる! (坂田英治)

本タイトル: 「乗り物酔い」撃退ブック―遠足も旅行もドライブも楽しくなる!

コメント:
 めまい関連の本を探していて偶然見つけた本です。

 私は酒の酔いは大好きなのですが、乗り物酔いにはめっぽう弱く、子供の頃からヘソに梅干しを絆創膏で張り付けてバス遠足に行ったりしていました。
 今でも少々荒い運転の車に乗ったりすると、ものの数分で顔色真っ青の脂汗になり、車を止めてもらうことになってしまいます。

 こんな人は、たいてい「乗り物酔いは治せないもの」と諦めているのではないでしょうか。
 しかし実は乗り物酔いは

1)薬や訓練によって克服することが出来る
2)大人になっても乗り物酔いをする人は他の病気が隠れている可能性がある

 のだそうです。
 この本は、乗り物酔いについて体系的に詳しくその原因から治療方法まで書かれた恐らく数少ない本だろうと思います。
 
 酒は強いけど乗り物にゃー弱い、そんな方も一読されると良いかもしれません。

評価: stars

評価者: mocamoca

評価日付: 2007-03-01

画像(URL):

著者: 坂田 英治, 坂田 英明

出版年月日: 2004-09

出版社: マキノ出版

ASIN: 4837611923

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2007年03月06日 火曜日

まずは小さな世界で1番になる(江村林香著)

 短大卒ながら、独自のアイディアとバイタリティーで中小企業の幹部に昇格し、さらに「エアトランセ」という航空会社の社長としてバリバリにビジネスで活躍している女性による「ビジネス哲学」の本です。

 短大在学中は、家庭教師のアルバイトをしようとしても「短大生」というだけで求人はほとんどなかったという著者。そんな中でも自分に出来る切り口を探し
「偏差値40以下の生徒さん”のみ”に教えます」
 という触れ込みで、なんと月に60万円もの売り上げを出してしまったのだそうです。

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 本のタイトル通り、大企業で埋もれるのではなく、小さい組織でトップになり続けることによって自分の持てる能力をフルに使い切り、今のポジションを築いてきた彼女の”あふれ出んばかり”のビジネス哲学の詰まった本でした。

 こういう、成功した人の「ハウツー本」のようなものはたぶん世の中にはたくさんあると思います。
 読んでいて「なるほど」と思うことがほんとにたくさん書かれています。
 しかし、実際問題として、机上の理論を実践することは大変です。

 こういう本は、書かれていることをそのまま実践するのではなく、一つ一つのことを自分の立場に置き換え、自分にとって何の役に立つのかを「考えてみる」ことに意味があるのだと思います。

 そんな中、私は本の中の「石は拾い続ける」という言葉にとても感銘を受けました。
 自分の周りにあるたくさんのチャンスをいかに自分のものにするかは、そういう姿勢が大切なのだと思います。

 こんなバイタリティーのある女性に自分がなるつもりは全然ありませんが、読んでいて元気になるような本でした。

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2007年03月08日 木曜日

ツレがうつになりまして。(細川 貂々)

 マンガ家の妻と、うつ病になった夫の生活をつづったマンガです。
 とにかく面白く、読みやすく、心温まり、そして「うつ病」を知る上で大変勉強になった一冊でした。

 日本人のうつ病の「生涯有病率」(一生のうちに一度は病気にかかる人の割合)は15人に1人。まさにそこいらじゅうに「うつ病」経験者がいると言っても過言ではありません。
 作者の夫も、うつ病になるまではバリバリのサラリーマンで、まさか自分がうつ病になるとは思ってもみなかったということでした。

 うつ病は本人も周りの人も非常に辛い病気だと思います。しかし、このマンガを読んでいると、思わず二人の姿に笑ってしまうところがいたるところにありました。
 突然丸坊主になったり、水草を育ててみたいと言い出したり、台風が来ると寝込んだり、二人で願を掛けて恵方巻きを食べたり…。

 元気に働くサラリーマンを見て「社会から必要とされていない」自分に落ち込み、泣きながら自分の布団(「カメ布団」)にもぐり込んでしまう夫。それを見て「私が必要としてるよ」と言ってあげる妻。

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 うつ病の説明をした本はたくさんありますが、ここまでうつ病の”ありのままの姿”を分かりやすく描いたものは少ないのではないかと思います。
 これも、作者の優しいまなざしと洞察力、そして夫に対する暖かい心のなせる技なのでしょう。

 マンガの中で、夫の奇っ怪な行動を見て
「うつ病って宇宙人の風邪みたい」
 というセリフがあります。
 こういったユーモアセンスが彼の病気の回復の助けになったのかもしれません。

 しかし、一方では電車にふと飛び込もうとしてしまったり、風呂場で自殺未遂をしたりと、うつ病の持つ本当の恐さも書かれていました。

 そんな中でも徐々に症状は軽くなり、1年半後には日常生活に困らないまでに回復するのでした。

 闘病中は「夜は必ず明ける」という言葉も信じることが出来なかったと言います。
 しかしうつ病から回復した今、自分の弱さも含めた『ありのままの自分』を受け入れられるようになった夫を見て、
「あれは人生の中で避けては通れなかったこと」
 と思えるようになったと作者は書いています。

 うつ病になったらマンガさえも読めなくなるかもしれません。しかしこのマンガは、うつ病を取り巻く全ての人、そしてうつ病にはなっていなくても、ちょっと心に疲れを感じている人にはとってもオススメのマンガだと思いました。

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2007年03月15日 木曜日

記憶がウソをつく!(古舘伊知郎、養老孟司)

 古舘伊知郎氏と、養老孟司氏による対話本です。
 古舘氏の溢れんばかりの好奇心と豊富な知識を養老氏がしっかりと受け止め、独自の切り口で話を発展させてゆく。そんな見事なかけあいに巻き込まれて私も様々なことを考えてしまうという、非常に刺激的で面白い一冊でした。
 
 しかしまあ、古舘氏はよくもこれだけいろいろな事柄に興味を持ち、考え、それを次から次へと立て続けに引き出しから出してこられるものです。あのマシンガントークの背景にはこれだけのものがあったのですね。

 本のタイトルは「記憶がウソをつく!」ですが、それは本書の中の一つの話題に過ぎず、二人の話題は「脳、記憶、文化、言語、心理、社会、宗教」と様々な分野に果てしなく広がってゆきます。
 特にに最後の方では、人の死生観や人生観を深く掘り下げるやりとりが繰り広げられ、あまりの面白さに、私はそれまで下線を引いていたのをやめてしまいました。

 この本の中で興味深かった話の例を挙げてみると

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◇食べ物を「美味しい」と感じる細胞が脳の「扁桃体」にあり、猿に好物のスイカを見せると、たちまちその細胞が活動を始めるので「スイカ細胞」などとも呼ばれているそうです。
 
 私は以前から、何故自分が「のれそれ」や「カワハギの肝」をこんなに「旨い」と感じるのか、とても不思議に思っていました。
 「旨い」とは科学的には一体何なのでしょう。
 生き物がその刺激を「快」と思うということは、きっと生命活動を維持するために何らかの「意味」があるのだと思います。

 「レバ刺し」や「肉汁たっぷりステーキ」も、その旨さの本質はアミノ酸や糖類、脂肪などの分子です。それらが人体に”必要”だから旨く感じるのか…。
 腐ったものを「まずい」と感じるのは意味があると思います。しかし「にがい」場合は、時にはそれが旨さに変化する場合もあるのです。
 さらには、文化や環境によっても旨いまずいは変わってくるでしょう。

 以前、亀を飼っていた時、乾燥イトミミズよりも生のマグロ刺し身を美味しそうに食べる亀を見て、やはり亀もこっちの方が旨いんだーなどと思っていました。
 旨さとは何か…。まだよくわかりません。

◇目と耳の情報は全て大脳の新皮質(高次脳)に入るのに対し、匂いは半分が新皮質に半分が情動を司る扁桃体(原始脳)などに入ってゆくのだそうです。
 匂いによってふっと思い出が蘇ったり強く心が動かされることがありますが、それはこんな理由によるのですね。

◇「絶対音感」というのがありますが、実はこれは「原始的」な感覚で、絶対音感が無い方が「より高度」な脳の機能と言えるのだそうです。
 「絶対音感」は確かに音楽家にとってはすごいことです。しかし、聴覚神経は本来音階ごとに細胞があり、それをストレートに脳で解析すればそのまま「絶対音感」になります。しかし、そこを脳は高次処理をして”音程がずれていても同じメロディーに聞こえる”ようにしているのです。
 コンピューターでも、音階がずれていても同じメロディーだと認識させるのは簡単なことではありません。
 絶対音感というのは、高度に発達した脳の機能を「原始」の状態に戻すことなのです。

◇日本人が脳の障害によって失読症になったとき、「かな」が読めなくなる症例と「漢字」が読めなくなる症例があるのだそうです。
 つまり、漢字は視覚情報によるパターン認識であり、かなは聴覚情報による音認識なので、違う脳の領域で処理を行っているのです。
 日本語以外ではこのような症例は考えられないということでした。
 日本人は他の言語の倍の脳を使っているという根拠はこういうところにあったのですね。

 最後に、本書のタイトルである「記憶がウソをつく」ですが、これは、ある記憶を思い出す時、その人は既にそれが記憶された過去の時点からいろいろな経験や知識によって変わってしまっているので、現在の脳で過去の自分のことを正確に再現するというのは不可能である、と言うことのようです。
 つまり、子供の頃に美味しかった海老フライの記憶は、その後いろいろな美味しいものを食べてしまった大人の脳では絶対に再現できないということなのでしょう。

 過去のことを考えているのは「現在の自分」であり、現在の自分というメガネを通してしか過去は思い出すことは出来ません。
 物理の本で、物体の性質は「人間が観察した」瞬間に変わってしまうので、絶対に何の影響もない状態での物質を知ることは出来ないというようなことを読んだことがあります。それに似ていると思いました。

 養老氏はそんなことを、「朝に道を聞かば、夕べに死すとも可なり」という故事を引き合いにして説明していました。
 人は瞬間瞬間に変化し続けているものであり、その変化した自分が思い出す過去もそれに従って変化してゆくものだと。

 それにしても脳というのはほんとに不思議なものです。
 美しかった景色も、心に残る音楽も、そして様々な思考も、全てその実態は「脳細胞」に帰するのです。あの長大な音楽や美しい映像が、脳細胞の何らかの繋がりとして自分の脳の中に固定されているのでしょう。

 いろいろなことを考えさせてくれる本でした。

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2007年03月25日 日曜日

元気な脳をとりもどす(ダニエル・G・エイメン)

 「最近物覚えが悪くなった」「言いたいことがすぐに口から出なくなった」「困難な状況になると頭が真っ白になる…」
 そんな時、多くの人が自分の脳の衰えや不具合を実感すると思います。
 最近すっかりアホウになってしまった私はしょっちゅうです。

 しかし考えてみれば、そのような明らかな不具合がなくても、人のあらゆる活動の元になっているのは脳なのです。
 人と話すのも、楽しむのも、のんびるするのも、笑うのも、脳がうまく機能しているから出来ることです。

 人が何をするのも脳が一番大切。脳がきちんと機能していない豊かな人生は送れないのです。

 この本は、そんな大切な臓器である「脳」をいたわり、調節してあげることによって人生をより豊かにしてゆく方法について書かれていました。

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 胃や肺の具合を知りたい時、医師は当然のようにレントゲン写真やCTスキャン、血液検査などを行います。
 しかし脳の具合を知りたい時はどうでしょうか。
 気分がふさぐ、落ちつかない、記憶力が低下している…。多くの場合そういった症状を重ね合わせるだけで、物理的客観的な検査はしないで病気を特定していると思います。
 つまり、胃が痛い、むかつく、吐き気がする…などという問診による症状だけで病気を特定してしまうのと同じなのです。

 この本の著者であるエイメン博士(精神科医・脳学者)は、脳の状態を物理的かつ客観的に調べる方法としてSPECTという画像診断を使っています。
 SPECTは脳の活動状況をある側面から見ているだけなのですが、3万人以上の脳をSPECTで調べて脳の症状と関連づけることにより、診断手段としてかなりの精度を確立しているようでした。

 そして、そのように症状や画像から脳の状態を診断し、適切なケアをすることによって、多くの人で脳機能の改善が実現しているのだそうです。

 脳の状態を最良にするにはさまざまな方法があります。
 食事、サプリメント、運動、ストレス解消、トレーニング。

 あまりにたくさんありすぎて、全てを実行するのは無理だと思うのですが、私もとりあえずファンケルの「記憶サポート」というのをを毎日飲んでみることにしてみました。さあ、これが「何とかにつける薬」になるでしょうか。一ヶ月後が楽しみです。
 また、ブルーベリーとかラズベリーなども様々な良い効果があるということで、冷凍ブルーベリーを毎日つまんでみることにもしてみました。
 オシャベリーもいいと思うので、せっせと飲み会にも行こうと思っています。

 あと、新しいこと、新しい方法、いつもと違ったことにチャレンジすることもとても大切だと書いてありました。
 料理をする時も新しいレシピを作ったり考えたりするのはとても良いことですね。

 とても分厚い本だったのですが、いろいろと勉強になりました。
 紹介してくださったSisterEさま、有り難うございました。

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2007年03月29日 木曜日

脳の中身が見えてきた(利根川進、伊藤正男、甘利俊一)

 自分の”おつむ”(おむつじゃないょ)に不安を持ってからというもの、最近すっかり脳科学にはまっています。

 過去の膨大な記憶も、あれこれ考えるのも、全てはこの脳のおかげ。
 果たしてその仕組みはどこまでわかっているのか。そんな疑問を持った時この本に出会いました。

 とにかく著者がすごい。日本で唯一ノーベル生理医学賞を受賞した利根川先生。そして日本を代表する脳の神経生理学者である伊藤先生。
 あまりにも豪華な顔触れです。

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 伊藤先生は、主に小脳の脳の回路の研究について書いていました。
 興奮性とか抑制性の神経細胞による回路図をいろいろと説明していたのですが、難しくてあまりよくわかりませんでした(ーー;)。

 利根川先生は、最新の実験手法によって解明されてきた記憶のメカニズムについて、とても分かりやすく解説していました。

 記憶に関係する脳の海馬の領域にはCA1とCA3があり、それぞれ「記憶の獲得」と「記憶の想起」にかかわっていることがわかっています。

 「記憶の獲得」は、そのものズバリ記憶を記銘する能力です。
 一方、「記憶の想起」は、記憶したことを思い出す能力です。
 年をとるとだんだん記憶力が悪くなってきますが、実際は新しく記憶する能力はあまり落ちず、記憶を思い出す(想起する)能力が落ちてゆくのだそうです。
 覚えているはずの名前が思い出せなくても、「最初に”も”がつく人」と言えば「あ、モカモカね!」と思い出せるあれですね。

 記憶が脳内で作られる時、これらの領域(CA1やCA3)の神経細胞の伝達が強まることがわかっています。
 伝達が強まるということは、つまり神経と神経の間にある”シナプス”での伝達が強まるということです。
 このように、ある神経細胞のネットワーク(パターン)が強化されることによって「記憶」が形成されると考えられました。

 利根川先生らは、CA1細胞またはCA3細胞のみで、”シナプス”の受容体が欠損したマウスを作り出し(これがすごい!)、それらのマウスでは見事に期待される種類(それぞれ「記憶の獲得」と「記憶の想起」)の記憶が無くなってしまうことを証明したのです。
 
 ほんとにすごい研究です。
 あまりにもエレガント。素晴らしいです。
 通勤電車の中で読んでいたのですが、読み終えた時、立ち上がって拍手したくなるような内容でした。

 最先端の研究を分かりやすく書いた、とても刺激的な一冊でした。

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2007年04月05日 木曜日

気象病 天候が健康を脅かす(村山貢司)

 NHKの天気予報でおなじみの、村山さんによる「気象と病気」に関する本です。
 私は、以前から低気圧や気温の低下、特に寒冷前線の通過でいろいろな自律神経症状が出るような気がしていたのですが、なかなか確証はもてませんでした。
 しかし、この本を読んでみてびっくり。まさに私が経験的に推測していたことがそのまま書かれていたではないですか。

 とにかくこんなにも気象と病気の関係がいろいろとわかっているのかと驚かされた本でした。
 ちなみに気象と病気の関連を取り扱う学問として「生気象学」という分野があるのだそうです。

 私が特に納得させられたのは文中の下記の部分(要約)です。うーん、ガッテンガッテン。

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「春は他の季節に比べて天気が短い周期で変わり、低気圧が発達する場合には特に気温や気圧の変化が大きくなります。
 気温が下がると皮膚表面や末梢の血管が収縮し、その分体の内部の血管が拡大し、増大した血流が対流し、炎症部分を圧迫してしまいます。この刺激が炎症を悪化させるのです。
 急激な気象の変化の始まりの時が最も悪化し、時間が経過すると気圧が下がり続けていても炎症や痛みは次第に弱くなってくるのが普通です。
 リウマチなどは気圧の変化と気温の低下が同時に起こると悪化することが多いようです。気温の低下は身体内部の血流の増加、副交感神経や交感神経の過敏性を高めてしまいます。」

 他にもいろいろ書きたいことがあるのですが、早寝するのでこのあたりで…。

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2007年04月15日 日曜日

安心して絶望できる人生(向谷地 生良、浦河べてるの家)

 「統合失調症」「人格障害」などの精神科医療で”旋風”を巻き起こしている、浦河べてるの家(北海道)について書かれた本です。
 読んでいて、ちょっとした感動の連続でした。

 現代の精神科医療は、とかく医師による薬剤療法中心で、当事者の声が聞かれることはほとんどありません。
 しかし、ここではそれが全く異なるのです。

 べてるの家で流れている基本的な思想は

1)障害な症状なども含めた「あるがままの自分」の受容
2)自分の症状に自分自身が目を向け「研究」し、広く社会に「公開」する

 ということだと思います。

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  1)では、例え統合失調症で毎日幻聴が現れても、その幻聴に名前を付け、それを自分の一部として受け入れてしまうのです。
 「今日も順調に発病」「予定通り調子悪し」
 こんな感じです。
 そして、そのあるがままの自分の受容によって辛さや苦しみからの開放が始まるのでした。

 最近私も耳の症状で、将来に対する不安など精神的に苦しい状況になることが多々あります。
 しかし、変えられないことをあれこれと悩んで苦しむことは、本来無意味なのです。
 べてるの家での受容の精神はとても私を勇気づけてくれました。

 2)もすごいです。
 精神障害の人達が、自分の症状や、その経過などを実に詳細に観察し、専門家では出来ないような解釈をし、自分から治療方法を編み出してしまったりしています。
 べてるの家では、これを「当事者研究」と言っているのですが、これは当事者や精神科医療に携わる人だけでなく、広く一般の人でも共感できることが少なくないのではないかと思うことも多々ありました。

 そして何より、私はこの本を読んでいて、とっても気持ちが楽になりました。
 「こうあらねばならない」という規制が強い私にとって、彼ら彼女らの生き方は、まさに破壊的なほど私の価値観を揺るがしています。
 
「川の流れに身をまかせるようにいつも自然体でいられたら…」

 そんなことを思いながらもなかなか出来ない私にとって、ちょっとしたバイブル的な本になりそうです。

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2007年04月22日 日曜日

べてるの家の「非」援助論—そのままでいいと思えるための25章

 先日の「安心して絶望できる人生」に続き、再び北海道の過疎地に作られた、精神障害者のグループ施設「浦河べてるの家」の本です。
 
 精神障害者というのは、端から見るとよくわからない存在であり、ともすれば「怖い存在」として疎まれていると言えるかもしれません。
 また、治療する側も、精神疾患で現れる様々な症状は薬で押さえ込み、出来る限り消し去ろうとしています。
 しかし、その弊害として、精神障害者は薬によって意識はもうろとなり、人間本来の活き活きとした感情さえも奪われてしまうことが多いのです。

 べてるの家では、症状自体をその人の一部として捕らえ、積極的に受け入れ、さらに自らの病気を語り、それらを外に向けて公開してしまっています。
 例えば統合失調症の症状として現れる幻聴は「幻聴さん」として人格を与えるように大切にし、決して消し去ろうとはしていないのです。

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 病気や症状は辛いことも多いでしょう。しかし、その辛さを感じることはが人間本来の姿であり、人間らしさなのです。
 治療するべきところは治療し、変えられないものや治療によって受ける損失が大きいものは自分の一部として受け入れる。そんな医療本来の姿をそこに感じました。

 しかしやはり自分の精神病、精神障害を受け入れるというのはとても辛いことだと思います。
 今は精神障害で苦しんでいた人達も、かつては第一線で活躍していた人かもしれません。

 私もメニエール病などという厄介な病気になり、その現実を未だにうまく受け入れることが出来ません。
 何かの間違えなのではないか、夢を見ているのではないかなどと今でも思う時があります。
 また再びお酒をたくさん飲みたいし、バリバリ働きたい。しかしそれはもう出来ないかもしれない。

 そんな時、この本に書かれている以下の文章がとても心にしみました。

「現実には多くの人たちが、病気になりながらも「夢よもう一度」の気持ちを捨て切れず、競争しつつ「右上がり」の人生の方向を目指している。
 何度も何度も自分に夢を託し、昇る人生に立ち戻ろうとする。
 ところが不思議なことに、「精神障害」という病気はそれを許さない。「再発」というかたちでかたくなに低抗する。まるで「それはあなた自身の生きる方向ではないよ」と言っているかのように……。
 その意味で精神障害者とは、誰よりも精度の高い「生き方の方向を定めるセンサー」を身につけた、うらやむべき人たちなのかもしれない。」

 私のメニエール病も、なるべくしてなったものと言えるかもしれません。
 これによって、今自分の生活スタイルや性格を見直しています。いろいろなことにも気がつきました。
 
 人生何がいつ起こるか全く分かりません。
 そして、その何かが起きた時にその変化を受け入れるためのヒントをこの本によってまた少し学んだ気がします。

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2007年04月28日 土曜日

遺品整理屋は見た!(吉田 太一)

 キーパーズという遺品整理業者の代表が書いた本です。
 遺品整理屋というのは、亡くなった方の家財などを整理し、遺族に渡したり処理したりする業者のことです。

 孤独死や自殺などで亡くなった方の場合が多いようで、読んでいてかなりリアルな現実を感じてしまいました。

 一人暮らしをしていると、自分が死んだ時に一体この膨大な物はどうなるのだろうと考えてしまいます。
 でもこういう業者がいるととても助かるなと思いました。

 本の中にはたくさんの事例が書かれており、かなりリアルな描写も多いです。
 しかし、全体を通して著者の誠実で真摯な姿勢と優しさが感じられ、頭が下がる思いがしました。
 

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2008年01月09日 水曜日

1リットルの涙(木藤亜也)

 中学三年生にして「脊髄小脳変性症」という原因も治療法もわかっていない難病に冒され、25才で短い人生を閉じた女性がつづった日記です。
 かなり心を揺さぶられる本でした。

 1986年に出版されて以来210万部を越すロングセラーを続け、映画やテレビドラマにもなったためご存知の方もとても多いと思います。

 素人の闘病記ということで、最初はあまり期待しなかったのですが、読み出してすぐにあまりの素晴らしさに一気に読み切ってしまいました。

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 これは、お涙ちょうだいの悲話でも、前向きに頑張る美談でもありません。
 本来公開するつもりで書いたのではない彼女の日記には、日々病気に向き合う率直な気持ちがつづられています。
 病気が進行し、今まで出来ていたことが出来なくなり、重度の障害者になってゆく自分。
 そんな自分を受け入れられず、頭を打ち付けて悔しがり、怒り、時には友さえも恨むこともあります。
 その一方で感謝や喜びもあり、様々な交錯する思いが綴られていました。

 この本を読んでいて、自分が病気で苦しんでいた頃のことを思い出しました。
 どうしようも出来ない現実を受け入れ、あきらめ、ありのままの自分を認めること。そして、そこから今自分が何を出来るかを考えること。

 改めて、小さなことでも自分が持っていること、出来ることに目を向け、感謝の気持ちを持とうと思いました。

 病気や障害と立ち向かっている人は星の数ほどいます。
 しかし、この作品がこれだけの人々の心を揺り動かすのは、彼女の素直な心と鋭い感性、そして高校生とは思えない卓越した文章表現力のなせるわざなのだと思います。

 本を読んでいると、まるで彼女がすぐそこにいるかのような気持ちになります。
 しかし彼女はもう20年も前に亡くなっているのです。

 でも、こうやって210万人(映画やドラマを入れるとさらに多くの人達)もの人々の心を動かし、彼女は皆の心の中で生き続けているのです。
 すごいことだと思いました。

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2008年03月23日 日曜日

無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法 (勝間 和代)

 今をときめく経済評論家「勝間和代」さんが書いたベストセラー書籍です。

 読み始めたときは

「そんなにあくせくしなくてもいいじゃない」
「こんなこと出来るわけがない」

 などといぶかしく思っていたのですが、最後にはいろいろと得るところがあり、とても得をした気分になりました。
 すごく元気が出る本だと思います。

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 時間は全ての人に平等に与えられたものです。
 しかし使い方は人それぞれ。使い方次第でどのようにでも変わってくるものなのです。
 「時間がない」と言う前に今の自分の時間の使い方を見直してみることが必要だと感じました。

 私も普段からやりたいことはたくさんあるのに、いたずらに時間が過ぎてしまい、効果が出ないということをしばしば経験します。
 この本はそんな疑問や解決法を実に論理的かつ具体的に示してくれます。

 本の中で
「やることを効率化するのではなく、やらないことを増やす」
 と書いてあるように、この本はやることを詰め込んで忙しくするのが目的ではありません。
 逆に、時間を上手に使い、出来た時間で家族や友達とたっぷり過ごし、自分のためになること楽しいことをたくさんやり、生き甲斐ややりがいのある幸せな人生を獲得することが目的なのです。

 ちなみに本のタイトルですが、

・無理なく続けられる → 自分なりにアレンジすれば可能
・年収10倍アップ → 著者の実体験に基づいた言葉なのですが、ちょっとこれは自分では無理かと

 という感じでした。

 まず本書では、時間管理の基本として自分が使っている時間を

1)空費:だらだらと過ごす時間。時間泥棒(寝過ぎ、お笑い番組、無為な飲酒、ネットサーフィン、長メール、ミクシ、ゲームなど)
2)浪費:ためにはならないけど必要な時間(通勤、飲み会、つきあいなど)→徒労感
3)消費:とにかくやらなければいけないこと(仕事、会議など)→充実感、幸福感
4)投資:ためになるけど、緊急性は低いこと(読書、勉強、恋人との時間、スポーツなど)

 という4つに分け、いかに“空費”“浪費”の時間を減らして“投資”の時間を増やすことで“消費”の時間を効率化するかに注視しています。
 それを実現するためには

・優先順位をはっきりさせて
・目の前の雑事にとらわられずに
・長期的にやるべきことをやる

 ことが大切なのです。
 具体的に、時間を効率的に使うためには、
 
・現状の分析を行い
・具体的な目標をたてます。このとき、自分がやりたくて得意なことを優先することが大切です
・そして両者の差の分析を行い
・差を縮めるために何が必要かを考える

 といったことを行います。
 そのためには

1)行動パターンや続けられる“仕組み”を作る
  例:駅まで歩く。階段を使う。週3日の勉強の日。体重のグラフをつける。
2)やらなくて良いことを削減する。必要以上に“いい人”にならない。
3)ツールの活用
  例:ICレコーダー、手帳、ネット、パソコン、ソーシャルブックマーク
4)アウトソーシングで時間を作る
5)技術や知識の取得
  例:読書、講習会、練習

 といったことを行います。

 そして必ず効果を具体的な数値として評価することが大切だと書いてありました。
 効果が出るまでは時間がかかります。そのため、普段は“目標”ではなく“行動”(歩く、記録するなど)にフォーカスするも大切です。

 この他大切だと思った言葉は

・時間効率の悪い人は、判断が遅い→迷ったら可能性が高い選択肢を選んでしまう
・先に自分の“投資”の時間を入れてしまい、その後にそれ以外の予定を入れてゆく

 といったことでした。

 この本を読んで私が自分で考えた目標は

 「健康、脱低所得、やりがい、恋人、ゆとり、楽しみ」

 です。
 これを実現するための具体的な道筋も考えました。
 これからの人生が楽しみになる一冊だと思います。

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2008年03月25日 火曜日

リストカット〜自傷行為をのりこえる(林 直樹)

 リストカットというのは、実は思っている以上にやっている人が多いのだそうです。
 しかし、わざわざ痛い思いをしてなぜ人は自分の体を傷つけるのでしょうか。

 その理由は

1)自分の苦しみをわかってもらいたいという自己アピール
2)精神的苦痛から逃れるため
3)覚醒状態を取り戻すため

 などといったことらしいです。

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 考えてみれば自分でも少し同じような気持ちになったことは一度ならずともあります。
 ものすごく腹が立ったり、屈辱的な気持ちになったとき、その怒りを相手をに向けられず、自分の中でどうしようもなくなり、壁にゲンコツを力いっぱいぶつけてその痛みで自分の気持ちを鎮めたことがありました。

 とにかくリストカットというのは“死ぬため”ではなく、苦しみから逃れなんとか“生きるため”にやっている行為なのです。

 しかし、その行為は周りからみれば奇異であり理解不能であり、本人の気持ちが周りに伝わることは困難です。
 そして、さらに本人も自分が何故そのようなことを言葉で説明することも難しい場合が多いのです。

 こんな状況において本人はどうすれば良いのか、そして周りはどうサポートしてゆけば良いのかを丁寧に説明してありました。
 
 多くの人がこの本と接することによって、自傷行為の意味を理解し、苦しみが少しでも減ることを祈って止みません。

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2008年03月30日 日曜日

生活保護VSワーキングプア(大山 典宏)

 今日本では、“ワーキングプア”と呼ばれる“ 働く貧困層”が増えつつあると言います。
 その中でも憂慮すべきは若者に広がる貧困です。

 生活保護は、憲法第25条が保障する「健康的で文化的な最低限度の生活」を保障するものです。
 まさに経済的に困窮した時の最後の砦とも言うべき大切な制度。
 しかし、生活保護の申請を断られた一人暮らしの男性が「おにぎりが食べたい」という日記を残して孤独死するなど、社会の印象はあまりよくないようです。

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 マスコミでは、老人や障害者が申請を断られるという“弱者切り捨て”がセンセーショナルに取り上げられますが、実は申請が断られるのは、若年層が多いといいます。

 生活保護の申請は、後述するように“補足性の原理”によって事前に申請のふるい分けがなされます。
 そこで、若者が「まだ働ける」「親族に援助してもらえ」という理由で申請が拒否されることが多いのだそうです。

 この本では、その実態を報告すると共に、若年層に適切な保護を行うことが本人のために必要であり、ひいては日本の将来のためでもあるといっています。

 私は昨年の病気を通じて、貧困がいつ我が身にふりかかるかわからないという実感を持ってこの本を読みました。

 事実、生活保護を受ける人の多くはうつ病などの精神疾患で働くことが出来なくなった人のようです。
 私の場合、昨年はなんとか短時間で仕事に復帰出来ましたが、またいつ病気や怪我で経済的困窮に襲われるかもしれません。

 この本では、生活保護の受ける要件などについても書かれており、参考になりました。

 生活保護は

1)最低生活費より収入が少ない
2)その他の要件(補足性の原理)に適合する

 場合に最低生活費と収入の差額が支給されます

 最低生活費は例えば私のような
◇東京、41〜59才、一人暮らし
 の場合

・生活扶助1類(日常生活):38180円
・生活扶助2類(公共料金):43430円
・住宅扶助:53700円

 の合計135,310円になります。

 補足性の原理とは下記のようなことです。

1)稼働能力はないか:働くことが出来る人はまず働かせる
2)資産の活用がされているか:預貯金は最低生活費の半額まで保有可能。生命保険は解約。株、ブランド物、自家用車なども売却。持ち家は保有可能(ローンが残っている場合は売却して生活費に充てる)
3)他法他施設の活用がされているか:労災や年金などをまずは使う
4)扶養義務の履行がされているか:親族の中に援助できる人がいればその援助が優先する。

 持ち家が認められるのはちょっと意外でした。
 でもローンが残っていると売却しないといけないようです。

 生活保護の実情をとてもよく理解できる本だったと思います。

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2008年04月01日 火曜日

無理なく続けられる 年収10倍アップ勉強法(勝間 和代)

 たまたま書店で見かけた雑誌の見出しにひきよせられ、試しに読んでみた勝間 和代さんの本。
 それが今や私にとても大きな影響力を与えています。

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 前回読んだ彼女の著作「無理なく続けられる年収10倍アップ時間投資法」で、私は時間の使い方に対してとても大きな影響を受けました。

 そして今回はそれに引き続き、今自分に出来る知的能力の向上に必要な具体的な手法を指し示してくれたのが本書だと思うのです。
 勉強…、そう言ってしまえばあまりにも堅苦しいのですが、その実態は知的好奇心を刺激し、わくわくし、人生をより豊かにし、ひいては資格の取得やキャリアアップにつながる武器になるものなのです。

 人にはそれぞれ必要な知識とスキルがあると思います。
 私にとってそれは「IT、英語、経営」だと、この本を読んで再確認しました。
 これからの人生、この分野の知識を得て自分をより豊かに出来ると思うと今からわくわくします。

 本書では、具体的なその道筋を戦略的に示してくれています。
 例えば英語に慣れるためにはまず1000時間英語を聞き込むこと。
 これを読み、私はさっそく、audibleというアメリカのオーディオブックのサイトで英語のファイルを購入し、毎日聞き込んでいます。
 空いた時間にも英語を聞くために、iPodも買いました。
 この他にも、彼女が今まで培ってきた珠玉の勉強方のノウハウが本書には詰め込まれてます。

 わくわくする人生を送るためのオススメの一冊だと思います。

 かなり悔しいのですが、勝間 和代さんは実に魅力的です。
 彼女の魅力にはそれだけの価値があると思い、彼女の著作はアマゾンで全部注文しました。
 いくつになっても良い出会いはあるものだと思います。

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2008年04月13日 日曜日

お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践(勝間 和代)

 日本では家庭の資産のうち、リスクの低い預金や現金の比率が諸外国と比べて突出して高いとそうです。
 この本では、適切な投資を行うことにより、資本主義社会に積極的に参加し、資産形成を目指す方法が書かれていました。

 基本的に、為替や株式の相場というのは予測は困難であるという前提で話は進みます。

・個人で個別銘柄の株式投資を行うのは、リスクが高い
・ノーロード(売買手数料無料)のインデックス型ファンドを小額ずつ定期的に積み建ててゆく
・さらにインデックス型ファンドは「日本株、日本債券、外国株、外国債券」の4つに分散投資をする

 ことを奨めています。

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 私は今までに投資信託や外国通貨を少しやったことがありますが、ほとんど損をしています。
 でも、長期的に見れば、こうやってこつこつと長期間やっていれば、結果として4%くらいのリターンがあるのだそうです。

 ほんとかなー、投資やってみようかなー、でも住宅ローンの繰り上げ返済の方が確実かなー、などと考えながら楽しく一気に読みました。 
 ちなみに住宅の購入は投資としては不利なのでやらない方がよいそうです。とほほ。

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人間この信じやすきもの—迷信・誤信はどうして生まれるか(トーマス ギロビッチ)

 「逆行きのバスばかりが来る」
 「風呂に入っているといつも電話がかかってくる」
 「私は典型的なA型人間…」

 厳密な統計をとるとランダムに起こっていることにもかかわらず、人は様々な思い込みやジンクスを信じています。
 これが一体どういう仕組みで起きているのかを、認知心理学、統計学などを使い、科学的に解説している非常に興味深い本でした。

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 例えば風呂の例の場合、簡単に言ってしまえば「電話がかかってきた」という体験は情報として残されるが「かかってこなかった」という“無い体験”は情報としては残らないということが基本にあります。
 そして、それは「時間が特定されていない」という特徴もあります。

 つまり、宝くじの当選発表や競馬のゴールのように、その出来事の時間が特定されているときは「当たり」と「はずれ」の両方を認識出来るのですが、時間が特定されない場合、つまりいつ起きるのか分からない場合は「起きなかったこと」「はずれ」といったものを人が認識するのはとても難しいことなのです。

 これは、占いや予言、正夢などだとさらにわかりやすいとおもいます。
 ここでもそのことが「起きた」時に人に強く印象が残り、それはいつ起きても構わないのです。逆に起きなかった場合は印象に残らないため、常に「起こる」ような印象が植え付けられます。

 これらはこの本のなかのごく一部に過ぎず、この他にもいろいろと人間がやってしまう、様々な認知や行動について深い洞察がなされています。

 人とかかわり、社会の中で生きてゆく上で、出来るだけ公正で偏りのない物の観方をしたいものです。
 また、人が偏った考えをしてしまっているときにも、それが何故起きているのかを冷静に知りたいものです。
 これらを実現するために大きな一助となる一冊だと思いました。

 ちなみに、この本は1ヶ月に100冊以上の本を読む勝間さん推薦の良書50冊の1冊です。
 この50冊は出来たら全部読んでみたいと思っています。
 

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2008年04月19日 土曜日

勝間和代のインディペンデントな生き方 実践ガイド(勝間 和代)

 最近すっかり気に入ってしまった勝間和代さんの本です。
 インディペンデントとは、ご存知のように「独立した」「自立した」という意味です。
 精神的にも経済的にも自立し、イキイキと楽しく充実した人生を送るためのヒントがいろいろと書かれていました。

 インディになるために必要なのは

1、じょうぶな心
2、学び続ける力

 の二つ。
 いいですねー。うんうん、納得です。

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 そして
[じょうぶな心]を作るには

1、自分の想いで環境を作る
 言い訳をやめる
 なぜ自分ばかりが損をするのか、という気持ちを捨てる
 目標を持つ
2、周りと調和する
 こざっぱりとした服装・髪形と笑顔を忘れない
 アサーティブに振る舞う
3、すべてをゼロイチで考えない
4、がんばりすぎない

[学び続ける力]をつけるには

1、仕事の場で学び続ける力
2、仕事の場以外で学び続ける力。英語、読書、ながら勉強
3、ちょっとだけ人より優れた力
4、お金をコントロールする力

 が大切なのです。

 これ以外にも、たくさんの具体的なアドバイスが書かれていました。

 勝間さんの本を読んで感心するのは、話の進め方が非常に論理的だということです。
 問題を提起し、解決方法を箇条書きで提示し、その一つ一つについて具体的に解説してゆきます。
 
 勝間さんの本を偶然手にしてから、私の生活はかなり変わりました。
 iPodで毎日英語を聞き、本をたくさん読み、目標を立てて過ごすようになりました。
 毎日昼休みには散歩がてらに図書館や本屋に行くようになりました。
 目標に向かって進んでいるという充実感をおぼえ、人生がキラキラと輝いている気がします。

 ちょっとしたきっかけといのがこんなに大切だということを痛感する毎日です。
 勝間さんに感謝です。

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