![]() 4月9日(金) 周期的に変化した天候も週末に向けて快方に向かい、今日はいよいよ石垣島への出発の日。 朝、快晴の空の下、旅行用品を一杯に詰めた鮮やかなピンク色のスーツケースを引いて会社に出勤。今日のために近くのスーパーで買った新品です。 しかし頭の中には、一抹、いや二抹も三抹も不安がよぎるのでした。実は前夜、会社で3年間ノートラブルで稼働してきた業務システムが突然原因不明のフリーズを繰り返し、もし今朝システムが稼働しなかった場合、旅行の中止も考えられていたのです。 いつもよりもやや早めに出勤し、システムを稼働。緊張の中でなんとか不安定ながらもシステムは動いてくれ、11時半に会社から逃げ出すように麻布十番駅から地下鉄に乗って出発しました。 宿泊先の電話番号は会社の人に伝えておいたのですが、我が子のように思っているシステムのことを心配しながらの出発になりました。 麻布十番駅から羽田空港へ行くには、大門駅で都営浅草線に乗り継ぐのが常套ルートなのですが、私はあえて浜松町からの東京モノレールという古典的なルートを選びました。そう、私はモノレールが好きなのです。子供向けの「のりもの図鑑」で人気なのは、なんと言っても新幹線、消防車、そしてモノレール! |
|
![]() 浜松町でのモノレールへの乗り換えは、JRからはずいぶんと便利になったのですが地下鉄からの乗り換えは過酷です。「モノレール乗り場」と書かれた入り口をくぐって待ちかまえているのは、JRを使えと言わんばかりに立ちはだかる1階から3階へと続く長い階段。ほとんどいじめに感じられました。 |
|
しかしその甲斐もあり、都心を縫うように曲がりくねりながら走るモノレールはさながらディズニーランドのアトラクションのようでした。このわくわく感がますます旅への期待感を高めるのでした。 |
|
羽田空港に着くとすぐに荷物を預けて身軽になり、レストランで「とりあえず生ビール」。空港のレストランとあって、注文するとほとんど1分も待たずに生ビールとビーフカレーがでてきました。思ったよりも美味しかったビーフカレーをいただきながら中ジョッキを傾け、ぼんやりとロビーを行き交う人々を眺めていると、ほんの先ほどまでの日常が遠い過去の別世界の出来事のような気になってくるのでした。旅立つ私。ちょっと自分に酔うナルシスティックなひとときです。 私は空港での飛行機の待ち時間がとても好きです。皆が今からどこかへ旅立とうという独特の空気。そして自分もその一部として今から遠くへ行くという期待感。その中で飲むビールの美味しいこと。隣のテーブルでは、ビジネススーツ姿の男女が仕事の話をし、反対側では大きな荷物を持ったやや太めの中年男性が、一心にメロンソーダとピンクのパフェを食べていました。 やがて飛行機の出発時間が近づいたため、ゲートをくぐって待合室へ。 待合室の椅子に座って石垣島行きの飛行機を待っている人たちは、意外にも中高年の人達がほとんどでした。てっきりバカンスモードの若い人たちで色とりどりに埋め尽くされていると思っていたのですが。中高年以外は欧米からと思われるツーリストがちらほら。何やら皆丸い物体を持っているのが不思議でした(この理由は後になってわかります)。 飛行機までは搭乗ゲートからバスで移動。もちろんバスの中も、杖をついたお年寄りの「がはは」という笑い声が満ちあふれていました。後でわかったのですが、石垣島行きの航空券はとても高額なため、個人旅行はとても少なく、ツアーの団体客が多いということで、このおじさんおばさんたちはその団体客なのでした。 飛行機はJTA(日本トランスオーシャン航空)のボーイング737という、今までに乗ったこともないような小さいものでした。全日空だったら 「飛行機は『ぜんにっくう』、お腹についているのは『ぜいにっくぅ』」 などと洒落を言おうかと思ったのですが、残念です(しっかり言っていますが)。 飛行機の座席は前よりの窓際の席。そう、インターネット予約では座席の図を見ながらの座席の指定が出来、その際にしっかり窓際を予約しておいたのです。 飛行機はやがてうなりを上げて滑走路に入り、間髪を入れずに強烈な加速とともにぐんぐんと速度を上げてゆきました。この加速感、スピード感がたまりません。そして空に吸い込まれるようにふわりと地面を離れ、空中へと私を導いてくれるのでした。眼下には東京湾を行き交う数多くの船が、そしてその向こうには東京の都心がかすんで見えます。もう私は機上の人、業務システムは遠くになりにけり。 カメラを手に、窓に顔を押しつけるようにして外を眺める姿は我ながら大人げないと思ったのですが、せっかくの絶景が見えるにもかかわらず新聞などを深刻な顔をして読んでいる人の気持ちも今一つわからないのでした。 「何とかと煙は高いところに登りたがる…」。そう、はっきり言って私は馬鹿です。 飛行機からはいろいろなものが見えました。雲の上に突き出た富士山、桜島の噴煙、奄美大島、久米島などなど。まるで精巧に出来たジオラマを見ているような気持ちになってくるのですが、実際にはそこには本当に人が暮らし、それぞれの生活、さらに言えば人生があるのです。 ![]() |
|
| [1.2.3.4.5.6.7.8.9.10.11.12.13.14.15.16.17] |
|
| Copyright© モカモカパラダイスAll right reserved 2002-2006 | |